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ACCEPT

初期
1 ACCEPT 1979年。邦題「殺戮のチェーンソー」。このころのドイツのハードロック界はスコーピオンズが「ラヴドライヴ」を出したころだ。つまりウルリッヒ・ロートが脱退してマティアス・ヤプスが加入したが、アルバムではマイケル・シェンカーが3曲でギターをプレイしているという状況だ。このアルバムはデビュー前年の78年にレコーディングされており、ジューダス・プリーストの「ステンド・クラス」や「殺人機械」を聞いてから作曲、レコーディングされたとは考えにくい。シン・リジーの影響が強いと思われる。ツイン・リードを生かした曲もあれば速いリフ回しのロックンロールもある。コーラスは普通。
2 I'M A REBEL 1980年。キレのあるリフやヒステリックなボーカルはあまりないが、ないわけではない。「チャイナ・レディー」は純然たるヘビーメタルだが、アルバム・タイトル曲や「アイ・ウォナ・ビー・ア・ヒーロー」あたりの曲がポップ化したという印象を与えている。ハードロック、ヘビーメタルでは十分水準に達したアルバムと言える。
3 BREAKER 1981年。邦題「戦慄の掟」。プロダクションも含めて余分な装飾を一切省いた純粋なヘビーメタル。全盛期のジューダス・プリーストにもひけをとらない。B面は80年代的なポップさもある。ウド・ダークシュナイダーのボーカルが炸裂。
全盛期
4 RESTLESS AND WILD 1982年。ウド・ダークシュナイダーの金切り声のバックで聞こえる低音コーラスはこのアルバムから始まる。前作のようななじみやすいメロディーの曲がないのは、硬派なヘビーメタル路線で進むことの宣言か。「ファスト・アズ・ア・シャーク」収録。全英98位。
5 BALLS TO THE WALL 1984年。邦題「闇の反逆軍団」。アルバム・タイトル曲は前作の「ファスト・アズ・ア・シャーク」と比べれば圧倒的にかっこいい。「ロンドン・レザーボーイズ」は、アクセプトがイギリスのヘビーメタルを範とし、追随していることを示す端的な例。低音コーラスは声の太さに拍車がかかる。個性を確立した。全米74位。アメリカではこのアルバムが代表作で、唯一50万枚を超えている。
6 METAL HEART 1985年。アルバムの最初と最後にいい曲を置いて完成度を高めている。前作を踏襲。最高傑作とされる。全米94位、全英50位。
    KAIZOKU-BAN(LIVE IN JAPAN) 1986年。ライブ盤。日本公演を収録。6曲で30分弱。全盛期なので演奏も安定している。ドラムはエレキ・ドラムのようなサウンドが交じる。全英91位。
7 RUSSIAN ROULETTE 1986年。ヘビーメタルの音も低音コーラスもそのまま。曲の印象は薄くなった。単調な感じは否めない。全盛期はここまで。全米114位、全英80位。
ウド・ダークシュナイダー不在期
8 EAT THE HEAT 1989年。ボーカルのウド・ダークシュナイダーとギターのヨルグ・フィッシャーが脱退、後任2人を迎えて制作。新ボーカルは金切り声タイプではないので曲の印象がハードロック寄りに聞こえる。「ヘルハマー」「アイ・キャント・ビリーヴ・イン・ユー」ではオーソドックスなコーラスの使い方で、低音ではない。「STAND 4 WHAT U R」はいい曲。アクセプトがやる必然性がある音かどうかと言えば、ない。作品そのものは過去のイメージにとらわれた聞き方をされたため高い評価を得られなかった。全米139位。
    STAYING A LIFE 1990年。世界レベルで初のライブ盤。
再結成
9 OBJECTION OVERRULED 1993年。全盛期のメンバーのうちヨルグ・フィッシャーを除く4人で再結成。ハードな音に戻ったが、ミドル・テンポでの重量感は「メタル・ハート」や「ボールズ・トゥ・ザ・ウォール」には及ばない。ボーナス・トラックは本編に入れてもよかった。毛色は違うが曲はいい。
10 DEATH ROW 1994年。同時代的な音になっている。ドラムはステファン・シュバルツマン。「ソドム&ゴモラ」はハチャトゥリアンの「剣の舞」を、「ポンプ・アンド・サーカムスタンス」はエルガーの「威風堂々」を使用。「ジェネレーション・クラッシュII」は「イート・ザ・ヒート」収録曲の続編。ギターがウルフ・ホフマン1人になってバリエーションが貧弱になったのと、曲調が平坦になったのとで精彩を欠いている。
11 PREDATOR 1996年。ドラムはダム・ヤンキースのマイケル・カーテローン。ピーター・バルテスが4曲もボーカルをとっている。アクセプトでなければならない音ではない。
    ALL AREAS-WORLDWIDE 1997年。再結成後のライブ。
12 BLOOD OF THE NATIONS 2010年。ボーカルがT.T.QUICKのマーク・トーニロに交替。ドラムはステファン・シュワルツマン。マーク・トーニロはウド・ダークシュナイダー、グレイヴ・ディガーのクリス・ボルテンダールに似た歌い方で、オーソドックスなヘビーメタルには適した力強い声だ。1980年代後半のサウンドで、低音のコーラスやギターソロを復活させている。メロディアスというよりはヘビーメタルの力強さがまさる。2000年代らしさがほとんどないところをどう捉えるかが評価の分かれ目だろう。

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