THE CORRS

ザ・コアーズはアイルランドのポップス系ケルト音楽バンド。男性1人、女性3人の兄妹。イギリス、アイルランドでヒット後、2000年の「イン・ブルー」がアメリカでヒット。2000年代後半以降は活動を休止したが2015年に復活している。

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FORGIVEN,NOT FORGOTTEN

1995年。邦題「遥かなる想い」。4人は兄妹で、男性がギターとキーボード、女性がボーカル、ドラム、バイオリン。アイルランド出身。このアルバムのポイントはデヴィッド・フォスターがプロデュースしているということだ。サウンドはバイオリンとティンホイッスルの入ったポップスで、ボーカル・ハーモニーはきれいに響く。インスト曲や短い間奏がたくさんあり、メインの曲よりもアイルランドらしさが大きい。「トス・ザ・フェザーズ」はシン・リジーが「ブラック・ローズ」で使った有名なアイルランド民謡。この曲は元ジューダス・プリースト、現トトのサイモン・フィリップスが演奏している。全米131位、全英2位。「ランナウェイ」は68位。

THE CORRS LIVE

1997年。7曲のうち3曲がライブ。残りの4曲のうち3曲はデビュー盤収録曲のバージョン違い。

2
TALK ON CORNERS

1997年。何枚もバージョン違いの盤がある。前作よりもポップスの割合が大きくなった。もともとメロディーにアイルランド風の部分は少なく、バイオリンとティンホイッスルとアレンジでアイルランド風にしていたため、普通のポップス作品と変わらない。「ドリームス」はフリートウッド・マックの、「リトル・ウィング」はジミ・ヘンドリクスのカバー。全米72位、全英1位。「夢の中で抱きしめて」収録。

 
ONLY WHEN I SLEEP

1997年。邦題「夢の中で抱きしめて」。シングル盤。「リメンバー」はアルバム未収録曲。

 
UNPLUGGED

1999年。MTVのアンプラグドを収録。「ノー・フロンティアーズ」はメアリー・ブラックの、「オールド・タウン」はフィル・ライノットの、「エブリバディ・ハーツ」はR.E.M.のカバー。新曲が2曲。バンドの特性上、スタジオ盤とあまり変わらないサウンド。オーケストラとピッコロ奏者、アコーディオン奏者がバックで演奏している。拍手はあるがMCがほとんどないのでライブの雰囲気があまり感じられない。全英7位。

 
BREATHLESS

2000年。先行シングル。アルバム未収録曲1曲収録。全米34位。

3
IN BLUE

2000年。プロデューサーがロバート・ジョン・マット・ランジというだけで、売れないわけがないという印象を抱かせる。プロデューサーとしての実績はデヴィッド・フォスターよりも上だ。ロバート・ジョン・マット・ランジは作曲にも参加している。今回はメンバーが全曲で作曲に関わっており、カバー曲はない。ポップさがさらに大きくなり、アイルランド出身でバイオリン奏者がいるということがほとんど意味をなさなくなっている。「イリィジスティブル」はブルー・オイスター・カルトの「リーパー」を思い出す。全米21位、全英1位。

THE BEST OF THE CORRS

2001年。ベスト盤。全英6位。

4
BORROWED HEAVEN

2004年。バイオリン、ティンホイッスルと、キーボードやサンプリング等の録音技術をうまく取り入れ、アコースティック楽器の素朴さと現代的サウンドをブレンドしている。80年代のU2のような曲もある。全米51位、全英1位。「サマー・サンシャイン」収録。

5
HOME

2005年。電子音を減らし、アコースティックギター、ピアノ、ドラムを多く使う。インスト曲やアイルランド民謡も増え、小編成のケルト音楽ポップスとなっている。「オールド・タウン」はシン・リジーのフィル・ライノットのカバー。全英14位。

6
WHITE LIGHT

2015年。シンセサイザーやプログラミングを取り入れ、「イン・ブルー」「ボロウド・ヘヴン」に近いサウンドとなった。10年ぶりに出すアルバムをどこに参照するかは、その後の活動の方針を示すことになる。再び拡大路線をとり、若年層にも支持を広げていくようだ。全英1位。