THE JAM

  • イギリスのパンクバンド。3人編成。
  • 70年代のパンクバンドの中では、特にアフリカ系文化、モッズに傾倒したバンドだった。
  • 中心人物はボーカル兼ギターのポール・ウェラー。解散後。スタイル・カウンシルを経てソロになっている。

1
IN THE CITY

1977年。ギターがボーカルを兼任する3人編成。ギター兼ボーカルはポール・ウェラー。有名パンク・ロックバンドのデビューとしては、ダムド、セックス・ピストルズ、ザ・クラッシュ、ザ・ストラングラーズに次ぎ、すでにパンク・ロックがブームになっているさなかにデビューした。ジャケットではスーツとネクタイ姿で、先にデビューしたアーティストとはイメージが異なる。ほとんどの人は音を聞く前にジャケット写真だけでザ・フーを連想したと思われる。実際のサウンドもザ・フーと似ているところがあり、全体的にアップテンポだ。ほとんどの曲をポール・ウェラーが作曲。「芸術学校」「バットマンのテーマ」収録。

2
THIS IS THE MODERN WORLD

1977年。邦題「ザ・モダン・ワールド」。ベースが活躍。ベース専任からベース兼ボーカルになり、コーラスをやっている。「ミッドナイト・アワー」はウィルソン・ピケットのカバー。それ以外のうち9曲はポール・ウェラー、2曲はベースが作曲。勢いのよかった前作に比べれば、アンサンブルを重視した曲が中心。アコースティック・ギターも使用。「アイ・ニード・ユー」はいかにもザ・フーだ。

3
ALL MOD CONS

1978年。ポール・ウェラーはピアノも担当。デビュー盤のパンク・ロックらしさは薄れ、ポール・ウェラーの作曲能力が目立つ。「イングリッシュ・ローズ」は本格的にアコースティック・ギターを使用。ギターもメロディアスに響くところがあり、バンドとしてのザ・ジャムよりもアーティストとしてのポール・ウェラーが注目される。「デイヴィッド・ワッツ」はキンクスのカバー。

4
SETTING SONS

1978年。ロックン・ロール型の曲に統一され、アルバム全体の出来を上げた。「スミサーズ-ジョーンズ」はストリングスが入る。「恋はヒート・ウェーヴ」はマーサ・リーブス&ザ・ヴァンデラスのカバー。

5
SOUND AFFECTS

1980年。「ザ・モダン・ワールド」と「セッティング・サンズ」の中間か。「ドリーム・タイム」や「ボーイ・アバウト・タウン」ではホーン・セクションが入る。曲はやや散漫か。

6
THE GIFT

1982年。ほとんど全曲にホーン・セクションとキーボードを入れ、サウンドを大きく変化させた。ポール・ウェラーの趣味だと言われるが、ソウルやR&Bを意識したというよりは、これまでの路線を踏襲することなく、自分が好きなサウンドをやった結果、60年代モータウンに近いサウンドになったと解釈できる。ホランド・ドジャー・ホランドの曲が好きなのではないか。このアルバムで解散。

DIG THE NEW BREED

1983年。ライブ盤。

SNAP!

1983年。邦題「スナップ・ザ・ジャム・ベスト!!」。ベスト盤。

GREATST HITS

1991年。アルバム未収録のシングル曲を多数含むベスト盤。

EXTRAS:A COLLECTION OF RARITIES

1992年。未発表曲集。