HardrockHeavymetal.com

MITHOTYN/FALCONER

  IN THE SIGN OF THE RAVENS 1997年。タイトルはもちろん北欧神話から採られている。タイトル曲の中に「オーディンの使い(Ravens)の翼の下で我々は生きる」という一節が出てくる。CDのレーベル面はケルトの組紐文様、ジャケット左上(または裏ジャケの裏)に書かれているロゴはルーン文字で「MITHOTYN」と表記されている。ボーカルはデス声と通常の声を使い分けている。メロディは徹底的に勇壮で哀愁が漂う。4人編成だが、実質的にツイン・リード・ギターで、キーボードも入る。
  KING OF THE DISTANT FOREST 1997年。プロデューサーはキング・ダイアモンドのアンディ・ラロック。基本的に路線変更なし。コーラスは野太い。時折ブラインド・ガーディアン風のギター・フレーズが出てくる。ファースト、セカンドとも日本盤はそれぞれ500枚しかプレスされていない。
  GATHERED AROUND THE OAKEN TABLE 1999年。日本デビュー盤。前作にもあったが、剣をせりあう戦闘シーンの音が入る曲がある。曲によってはヘビーメタルとメロディック・デス・メタルの中間。ヴァルハラ、ヘイムダール、アスガード等の北欧神話単語満載。
1 FALCONER/FALCONER 2001年。ミソティンのベースだったステファン・ヴァイナーホールが結成したバンド。ステファン・ヴァイナーホールはギター兼キーボード奏者となっている。ボーカルは低いキーながら声域は広く、男らしさをたたえる声。メロディーに強い哀愁が漂う。傑作。
2 CHAPTERS FROM A VALE FORLORN/FALCONER 2002年。バラードもあるしミドルテンポもあるので普通のヘビーメタル。そういうジャンルの話は些末なことで、北欧メタルではない高品質なヘビーメタルが北欧に存在することの方が重要。詩は神話から脱却している。
3 THE SCEPTRE OF DECEPTION/FALCONER 2003年。ボーカルが交替。明確にファルコナーであると分かるメロディーを持っていることは大きな強みだ。前任のボーカルも3曲で参加している。ボーカルが替わったことよりも、デビューから一貫して印象的なメロディーが保たれていることの方が驚きであり、評価の対象である。
4 GRIME VS. GRANDEUR/FALCONER 2005年。前作と同路線。ギターとベースが交替。デビュー盤のメロディーを維持。「パーガトリー・タイム」は「ファルコナー」そのもの。ボーカルは現状でも問題はないが、表現力か声の個性をもっとつければヨーロッパのヘビーメタル・バンドの一群から抜け出すことができる。
5 NORTHWIND/FALCONER 2006年。邦題「ノースウィンド〜遙かなる大地」。ボーカルがデビュー当時のマティアス・ブラッドに戻った。オープニング曲のイントロとエンディング曲の最後は風の音。オープニング曲は前奏がなく、ボーカルがすぐに入ってきて、マティアス・ブラッドに替わったことをアピールする。ブラインド・ガーディアンやノクターナル・ライツ並みに覚えやすいメロディーで、ヘビーメタルのハードさも十分。キーボードとコーラスをうまく使うが、あくまでもサウンドの中心はギターとドラム。
6 AMONG BEGGARS AND THIEVES/FALCONER 2008年。前作よりもスウェーデン語の曲が増え、詩の題材も出身国であるスウェーデンの歴史から取られている。サウンドは「ノースウィンド〜遙かなる大地」に連なる郷愁漂うヘビーメタルだ。コーラスが乗るときはバックでキーボードも使われることが多く、マティアス・ブラッドが歌うときはギター、ベース、ドラムだけで演奏されることが多い。バンドサウンドの部分がヘビーメタルらしさを強調している。ロック全体の中で見れば、ファルコナーのサウンドは一種の文化相対主義だ。

HOMEご意見はこちら → webmaster@hardrockheavymetal.com