THE ROLLING STONES

  • ローリング・ストーンズはイギリス、ロンドン出身のロックバンド。
  • ビートルズに次ぐ世界で2番目に有名なロックバンド。
  • デビュー当初はミック・ジャガー(ボーカル)、キース・リチャーズ(リードギター)、ブライアン・ジョーンズ(リズムギター、スライドギター)、ビル・ワイマン(ベース)、チャーリー・ワッツ(ドラム)。
  • ソウル、ブルースに大きな影響を受け、ロックンロールの基本を重視した曲が多い。
  • ロックの非日常性、逸脱性において世界のロックバンドの参照元となってきた。

1
THE ROLLING STONES

1964年。イギリスでのデビュー盤。「テル・ミー」はミック・ジャガーとキース・リチャーズの作曲で、それ以外の11曲はブルース、ソウル、ロックンロールのカバー。ビートルズよりも泥臭さを出し、ブルース、ロックンロールの定型に忠実だ。全英1位、全米11位。

 
ENGLAND'S NEWEST HIT MAKERS 

1964年。アメリカ盤のジャケット。収録曲も異なる。

2
12×5

1964年。ミック・ジャガーとキース・リチャーズの作曲が3曲に増えた。他のブルース、ソウルの曲に比べると差があるのは否めない。ジャケットはアメリカ盤。

 
NO.2

1965年。イギリス盤。

3
THE ROLLING STONES,NOW!

1965年。自作曲が4曲。カバー曲の水準に追いついてきた。ミック・ジャガーのボーカルの表現力も上がっている。

4
OUT OF OUR HEADS

1965年。60年代ローリング・ストーンズの代表作。ミック・ジャガーとキース・リチャーズ以外のメンバーが共作したときにナンカー・フェルジの名義が使われるが、それを含めると12曲のうち6曲はメンバーの作曲になっている。「アイムー・オールライト」は自作曲ではなくボ・ディドリーのカバー。「サティスファクション」が収録されている。

 
OUT OF OUR HEADS

1965年。イギリス盤。アメリカ盤とは収録曲が異なり、「サティスファクション」は収録されていない。

5
DECEMBER'S CHILDREN(AND EVERYBODY'S)

1965年。A面、B面の最後はライブになっている。B面はライブを除けば5曲ともミック・ジャガー、キース・リチャーズが作曲し、「アズ・ティアーズ・ゴー・バイ」はプロデューサーのアンドリュー・オールダムも共作している。マリアンヌ・フェイスフルの「涙あふれて」と同一曲。「一人ぼっちの世界」収録。

 
THE ROLLING STONES,Vol.3

1965年。日本で発売された「ザ・ローリング・ストーンズ・ナウ!」。ジャケットの「NOW」が「Vol.3」に置き換わっている。

 
BIG HITS(HIGH TIDE AND GREEN GRASS)

1966年。ベスト盤。「19回目の神経衰弱」収録。

 
AFTERMATH

1966年。イギリスでは4枚目のアルバム。14曲すべてがミック・ジャガー、キース・リチャーズの作曲。シタール、ダルシマ、マリンバ等を使い、編曲のアイデアが増えてきた。「ゴーイン・ホーム」は初めての長い曲で11分。「アンダー・マイ・サム」「アウト・オブ・タイム」収録。

6
AFTERMATH

1966年。アメリカ盤。オープニング曲は「黒くぬれ!」になっている。11曲収録。

 
AFTERMATH

1966年。邦題「アフターマス(余波)」。日本盤。

 
THE ROLLING STONES GOLDEN ALBUM

1966年。日本発売のベスト盤。

 
BIG HITS(HIGH TIDE AND GREEN GRASS) 

1966年。イギリス盤。アメリカ盤より2曲多いが、収録曲は異なる。

 
GOT LIVE IF YOU WANT IT!

1966年。ライブ盤。「アンダー・マイ・サム」のマリンバはエレキギターに置き換わっている。「恋をしすぎた」と「フォーチュン・テラー」は疑似ライブという。最後の「サティスファクション」はフェードアウトで終わっている。イギリスでは発売されなかった。

 
HAVE YOU SEEN YOUR MOTHER LIVE!

1966年。邦題「実況録音」。日本盤。タイトルが異なるが収録曲は同じ。

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BETWEEN THE BUTTONS

1967年。ミック・ジャガーとキース・リチャーズの曲がどんどんよくなり、曲調を問わず高品質な曲が作れるようになっている。オープニング曲の「イエスタデイズ・ペイパー」はビブラフォンやハープシコードがサイケデリック・ロックの雰囲気を出す。「昨日の出来事」はミュージック・ホール風。

 
BETWEEN THE BUTTONS 

1967年。アメリカ盤。イギリス盤のジャケットにある白い縁取りがない。オープニング曲は「夜をぶっとばせ」。「ルビー・チューズデイ」収録。

 
BETWEEN THE BUTTONS 

1967年。日本盤。タイトルとバンド名をジャケットに大書。

8
FLOWERS

1967年。アメリカ盤。フラワー・ムーブメントを象徴するようなジャケットだ。イギリスでは発売されなかった。「マザー・イン・ザ・シャドウ」「ライド・オン、ベイビー」「シッティン・オン・ア・フェンス」は新曲で、「マイ・ガール」はテンプテーションズのカバー。それ以外の8曲はアメリカとイギリスどちらかのアルバムに収録されていた曲。ジャケットのブライアン・ジョーンズのみ葉がないのは気になるところ。

 
FLOWERS

1967年。日本盤。

9
THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST

1967年。邦題「サタニック・マジェスティーズ」。ローリング・ストーンズ史上最大の問題作。ビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」を意識したようなサウンドで、A面は曲が関連している。世界的流行であるサイケデリック・ムーブメントを、ローリング・ストーンズでも免れ得なかったことの記録がここにある。「イン・アナザー・ランド」はビル・ワイマン作曲で、ボーカルもビル・ワイマン。「2000光年のかなたに」はブライアン・ジョーンズが終始メロトロンを弾いている。

 
THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST 

1968年。日本盤。3D写真に灰色の縁取りがある。

10 
BEGGARS BANQUET

1968年。ブルースを基調としたロックに戻った。オープニング曲の「悪魔を憐れむ歌」はマラカスとパーカッションとコーラスが印象的で、歌詞も斬新だ。ブルースが多くなったことに伴ってアコースティック・ギター、スライド・ギターが多くなっている。「ストリート・ファイティング・マン」ではタブラが聞こえる。「地の塩」はソウル風女性コーラスが入る。トイレのジャケットは1984年から。

 
BEGGARS BANQUET 

1968年。発売当初のジャケット。

 
OUT OF OUR HEADS

1969年。日本盤。アメリカ盤と異なるジャケットで再発売された。

11
THROUGH THE PAST,DARKLY(BIG HITS VOL.2)

1969年。ベスト盤。「ホンキー・トンク・ウィメン」「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」収録。ジャケットは八角形。

 
THROUGH THE PAST,DARKLY(BIG HITS VOL.2) 

1969年。日本盤。

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LET IT BREED

1969年。ギターのブライアン・ジョンソンが抜け、ミック・テイラーが加入。ミック・テイラーが参加しているのは9曲のうち2曲で、ブライアン・ジョーンズも別の2曲に参加している。ブルース、カントリーに影響を受けたサウンド。アメリカのカントリー・ロック、イギリスのブルース・ブームに対応している。「ギミー・シェルター」はゴスペル、ソウル風女性ボーカルとニッキー・ホプキンスのピアノ、ミック・ジャガーのブルースハープが泥臭さを大きくしている。「カントリー・ホンク」はバイオリンが入り、「ホンキー・トンク・ウィメン」のカントリー版という雰囲気。「無情の世界」は女性ボーカル、合唱隊が参加する。キーボードはアル・クーパー。

 
LET IT BREED

1969年。日本盤。

 
GET YER YA-YA'S OUT!

1970年。ライブ盤。ローリング・ストーンズの5人とピアノのイアン・スチュワートで録音されている。「ミッドナイト・ランブラー」「ストリート・ファイティング・マン」は熱い演奏だ。チャック・ベリーのカバーが2曲ある。

 
GET YER YA-YA'S OUT! 

1970年。日本盤。

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STICKY FINGERS

1971年。バンドのレコード・レーベルを設立し、そこから発売。世界で最も有名な特殊ジャケットのひとつで、本物のファスナーがついている。「ブラウン・シュガー」「ワイルド・ホース」を含む。「キャント・ユー・ヒア・ミー・ノッキング」はサンタナのようなサウンド。「デッド・フラワーズ」はカントリー・ロック。

 
STICKY FINGERS

1971年。スペイン盤のジャケット。 

 
HOT ROCKS 1964-1971

1972年。ベスト盤。2枚組。21曲収録。

 
HOT ROCKS 1964-1971

1972年。日本盤。

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EXILE ON MAIN ST.

1972年。邦題「メイン・ストリートのならず者」。2枚組、18曲で67分。ピアノ、オルガン、ホーンセクションを使い、男性的とも言える破壊性、求道性を抑えた小気味よい曲が多い。「ロックス・オフ」「ダイスをころがせ」収録。

 
MORE HOT ROCKS(BIG HITS&FAZED COOKIES)

1972年。ベスト盤。2枚組。未発表曲も含まれており、さらにCD化で追加された曲もある。

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GOATS HEAD SOUP

1973年。邦題「山羊の頭のスープ」。ホーンセクションが減りピアノとクラビネットが多く使われる。10曲で47分になり、構成が単純ではない曲が増えている。「悲しみのアンジー」収録。「シルヴァー・トレイン」はチャック・ベリーのロックンロールそのもの。

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IT'S ONLY ROCK 'N ROLL

1974年。それぞれの曲に多様な背景を見出せるアルバム。タイトル曲はグラムロック、「フィンガープリント・ファイル」はファンク、「タイム・ウェイツ・フォー・ノー・ワン」はブリティッシュ・ロックを思わせる。5分以上の曲が多くなった。

 
MADE IN THE SHADE

1975年。70年代前半のベスト盤。

 
METAMORPHOSIS

1975年。「レット・イット・ブリード」までの未発表録音を集めた企画盤。16曲収録。「アウト・オブ・タイム」はストリングス、女性コーラスが加わった60年代ポップスのサウンド。「かたくなの心」は初期のビートルズのようなポップな曲。「アイ・ドント・ノウ・ホワイ」はスティーヴィー・ワンダーのカバー。

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BLACK AND BLUE

1976年。ギターのミック・テイラーが抜け、フェイセズのロン・ウッドが参加。これまでで最も少ない8曲収録で、レゲエやファンクのような持続しないギターの曲が半数ある。「ヘイ・ネグリータ」はロン・ウッド、「メロディ」はビリー・プレストンに示唆されたという表記がある。誰もが知っているヒット曲は出なかった。

 
LOVE YOU LIVE

1977年。ライブ盤。2枚組。ヒット曲が多いので有名曲でも収録されない曲が増えてくるが、このライブ盤では「サティスファクション」が含まれていない。60年代に比べ、男性ファンの歓声が増えたことが分かる。「ホンキー・トンク・ウィメン」「無情の世界」はゆっくり演奏されている。2枚目のA面はブルース、ロックンロール、B面はヒット曲の連続。おおむねライブの流れを反映した曲順だろう。

18 
SOME GIRLS

1978年。邦題「女たち」。ギターがこれまでになく活躍し、ピアノやオルガンは中心的な存在にならない。「サム・ガールズ」はボブ・ディランのような歌い方。「ファーラウェイ・アイズ」はカントリー。「ビフォー・ゼイ・メイク・ミー・ラン」は70年代のポップなロックに通じる。「ジャスト・マイ・イマジネーション」はテンプテーションズのカバー。

 
SOME GIRLS 

1978年。ジャケット違い。

 
SOME GIRLS 

1978年。ジャケット違い。

 
SOME GIRLS 

1978年。ジャケット違い。

19 
EMOTIONAL RESCUE

1980年。オープニング曲は「ダンス(パート1)」で、冒頭に台詞が入っている。流行にやや遅れてディスコを意識したようなリズムだ。タイトル曲はミック・ジャガーがファルセットで歌う。それ以外の曲は従来通りで、ローリング・ストーンズのアルバムではやや影が薄い。

 
EMOTIONAL RESCUE 

1980年。ポスター付き。

 
SUCKING IN THE SEVENTIES

1981年。ベスト盤。10曲のうち8曲はアルバム未収録。「エヴリシング・イズ・ターニング・トゥ・ゴールド」は未発表曲。「タイム・ウェイツ・フォー・ノー・ワン」「愚か者の涙」「マニッシュ・ボーイ」「クレイジー・ママ」「ビースト・オブ・バーデン」は短縮バージョン。「ホエン・ザ・ウィップ・カムズ・ダウン」はライブ。「ダンスパート2」は「ダンス・パート1」の長いバージョン。

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TATTOO YOU

1981年。邦題「刺青の男」。切れのよい「スタート・ミー・アップ」がオープニング曲。「奴隷」はオルガンとサックスのソロが中心。ロックンロールやブルースを2本のギター、力強いボーカルで輪郭鋭く演奏している。ミック・ジャガーがファルセットを使いこなすようになった。

 
STILL LIFE(AMERICAN CONCERT 1981)

1982年。ライブ盤。1カ所の演奏ではなく複数の場所で録音されているが、同じ場所が連続する曲では曲間も自然につながっている。実質10曲のうち4曲がカバー。「アンダー・マイ・サム」のマリンバはオルガンで演奏。「トゥエンティ・フライト・ロック」はエディ・コクランのカバー。「ゴーイング・トゥ・ア・ゴー・ゴー」はスモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズのカバー。「サティスファクション」は演奏がやや速め。

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UNDERCOVER

1983年。エレキドラムの乾いたビート音を使う曲が出てきた。全体的にキーボードの量も増え、ロックンロールのバンドというイメージではない。ホーン・セクションがファンク風だ。「トゥー・タフ」以降の3曲は従来のロックンロールで、ドラムはドラムセットが中心。

 
UNDERCOVER

1983年。日本盤のジャケット。ステッカー貼り付けではなく印刷。

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DIRTY WORK

1986年。10曲のうち、ミック・ジャガーとキース・リチャーズの2人で作曲されたとされる曲は3曲で、そこにロン・ウッドが加わった3人で共作された曲が4曲となっている。カバーは2曲。ハードロック全盛期に出たので、A面はハードロックのようなサウンドとなっている。B面はロックンロールやバラードを含むので従来のローリング・ストーンズに近いが、音は80年代風で奥行きが深い。

 
DIRTY WORK

1986年。アメリカ盤。ステッカー付きジャケット。

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STEEL WHEELS

1989年。ハードロック風サウンドは「ホールド・オン・トゥ・ユア・ハート」「ロック・アンド・ア・ハード・プレイス」で続いているが、ギターやドラムの音は70年代に戻っている。曲の質もよく、「刺青の男」以来の会心作。「コンチネンタル・ドリフト」はパーカッションが曲を盛り上げる異国趣味のサウンド。「ブラインデッド・バイ・ラヴ」はバイオリンを使うカントリー・ポップ。

 
ANOTHER SIDE OF STEEL WHEELS

1990年。初来日に合わせて発売された企画盤。「ミックスト・エモーションズ」のリミックス、「ロック・アンド・ア・ハード・プレイス」のミックス違い4曲、アルバム未収録曲2曲の計7曲。未収録曲はいずれもブルース調。

 
FLASHPOINT

1991年。邦題「フラッシュポイント(発火点)」。ライブ盤。限られた収録時間なので、何かを入れると何かを削らなければならない。「黒くぬれ!」「サティスファクション」「無情の世界」「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」などは入っているが「アンダー・マイ・サム」「悲しみのアンジー」などは選曲されていない。キーボードとホーンセクションが参加。前半は「スティール・ホイールズ」の曲を中心に、「ルビー・チューズデイ」「無情の世界」を挟む。「リトル・レッド・ルースター」はエリック・クラプトンが客演する。その後の5曲は有名曲の連続。「ハイワイアー」「セックス・ドライヴ」はスタジオ録音の新曲。「セックス・ドライヴ」はファンク風。

 
SEXDRIVE

1991年。シングル盤。「セックス・ドライヴ」のバージョン違い3曲と「アンダーカヴァー・オブ・ザ・ナイト」のライブ。

 
JUMP BACK

1993年。ベスト盤。「スティッキー・フィンガーズ」から「スティール・ホイールズ」までの18曲。

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VOODOO LOUNGE

1994年。ベースのビル・ワイマンが抜け4人編成。ベースは臨時メンバーのダリル・ジョーンズが弾いている。レコードでは2枚組で4面に分かれており、面ごとにサウンドの傾向が変わる。最初の3曲はロックンロール、次の4曲はミドルテンポが多い。8曲目以降は落ち着いたロックが続く。CD1枚のアルバムとしては初めて1時間を超える曲が入っているが、刺激に欠けるところもある。

 
I GO WILD

1995年。シングル盤。4曲とも同一の曲で、アルバム収録曲とライブ、リミックス2種。

 
STRIPPED

1995年。アコースティックギターによるライブ盤。2人のギターのうち1人はエレキギターの曲もある。日本で録音された曲が5曲あるが、スタジオセッションなので観客の声はない。「ライク・ア・ローリング・ストーン」はボブ・ディランのカバー。ボーナストラックの「黒いリムジン」はアコースティックではなくエレキギターによるブルースロック。

 
LIKE A ROLLING STONE

1995年。シングル盤。「オール・ダウン・ザ・ライン」は「黒いリムジン」と同様、エレキギターによるロック。「ライク・ア・ローリング・ストーン」のエディット・バージョンは1分少々短い。

 
WILD HORSES

1996年。シングル盤。「リヴ・ウィズ・ミー」はスタジオ・セッション。「ダイスをころがせ」「ギミー・シェルター」はエレキギターによるライブ。「ギミー・シェルター」は女性ボーカルに歓声が上がる。

 
ROCK AND ROLL CIRCUS

1996年。邦題「ロックン・ロール・サーカス」1968年に録音、撮影されたテレビ番組のCD版。当時は放送されなかった。アーティストの紹介なども含めると19曲になるが、実際の音楽は12曲。サーカス小屋でロックンロールを見せるという設定なので、曲の最初と最後に歓声が入る。ジェスロ・タル、ザ・フー、タジ・マハール、マリアンヌ・フェイスフル、ザ・ダーティ・マック、ヨーコ・オノは1曲ずつ、ローリング・ストーンズは6曲。ザ・ダーティ・マックの「ヤー・ブルース」はビートルズのジョン・レノンとポール・マッカートニーの作曲。ヨーコ・オノの「ホール・ロッタ・ヨーコ」は歌うというより叫んでいる。ローリング・ストーンズを含め、収録曲はいずれもスタジオライブ。

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BRIDGES TO BABYLON

1997年。曲調や楽器の音が多彩だ。メンバーの演奏よりもプロデューサーの制作、加工による音の変化が大きい。「マイト・アズ・ウェル・ゲット・ジュースト」がその典型例だが、その後の4曲はアナログ楽器の響きが強調されている。このアルバムが出たころは、イギリスを中心にロックバンドとDJが共演、共作することが流行したが、ローリング・ストーンズもその波に乗ろうとしている。ヒット曲は出なかった。

 
OUT OF CONTROL

1998年。シングル盤。4曲収録。同一曲でアルバムとはすべてバージョン違い。

 
NO SECURITY

1998年。ライブ盤。過去のライブ盤であまり選曲されなかった曲を収録している。有名曲では「ギミー・シェルター」のみで、「サティスファクション」や「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」などは収録されていない。「ユー・ガット・ミー・ロッキング」「シスター・モーフィン」などが入っているところは、ローリング・ストーンズの熱心なファン向けと言える。演奏はごく普通。「コリーナ」はタジ・マハールが参加している。

 
METAMORPHOSIS

2002年。「メタモルフォシス」の日本盤。

 
FORTY LICKS

2002年。ベスト盤。「ドント・ストップ」「キーズ・トゥ・ユア・ラヴ」「スティーリング・マイ・ハート」「ルージング・マイ・タッチ」は新曲。「ルージング・マイ・タッチ」はキース・リチャーズがボーカルを取るピアノ主体のバラード。

 
LIVE LICKS

2004年。ライブ盤。2枚組。1枚目は多くのファンが知っている有名曲を集め、2枚目はそれほど有名ではないがローリング・ストーンズ・ファンなら喜ぶであろう曲を集めている。1枚目はさすがに歓声が大きい。2枚目は余裕のある演奏で、バンドに勢いが感じられる。「キャント・ユー・ヒア・ミー・ノッキング」はサックス・ソロを含め10分ある。「ホンキー・トンク・ウィメン」はシェリル・クロウが一部でボーカルを取る。

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A BIGGER BANG

2005年。90年以降の20年間では最も充実したアルバムだ。ホーン・セクションは使わず、オルガン、ピアノ、ブルースハープが装飾的に加わるギター中心のサウンド。ローリング・ストーンズのアルバムの評価は60年代や70年代を高く評価するファンによって決められることが多いが、エレクトロニクスやノイズを使わなくてもオーソドックスなロックンロールで十分な質を保っているのは驚異的だ。

 
STREETS OF LOVE

2005年。シングル盤。2曲ともアルバム収録曲。

 
RARITIES 1971-2003

2005年。

RAIN FALL DOWN 

2006年。シングル盤。 

 
SHINE A LIGHT 

2008年。映画「シャイン・ア・ライト」のサウンドトラック盤。2枚組。主に2006年のライブの演奏を収録している。2枚組、23曲あるが、過去のライブ盤よりも選曲のためのライブ数が少なく、演奏が安定していたとも言える。ヒット曲を多く収録している。「ラヴィング・カップ」はホワイト・ストライプスのジャック・ホワイト、「シャンペン&リーファー」はバディ・ガイ、「リヴ・ウィズ・ミー」はクリスティーナ・アギレラが参加している。