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TAYLOR SWIFT

1
TAYLOR SWIFT
2006年。テイラー・スウィフトはカントリー歌手。1989年生まれ。バイオリン、バンジョー、7曲目まではカントリー風の曲とポップな曲が交互に出てくる。後半はポップな曲が多い。若いので高音が自然な発声で出てくる。ポップな曲はロックのような派手さを抑え、保守的なカントリーファンに配慮している。「ティム・マックグロウ」はカントリー歌手のティム・マッグロウのこと。日本盤は2010年発売。
2
FEARLESS
2008年。カントリーポップに留まっているが、ややポップ寄りのサウンドになったか。ミドルテンポで弾き語り風の曲はドラムがブラシを使って演奏する。「ユー・ビロング・ウィズ・ミー」「フォーエヴァー&オールウェイズ」はポップだ。「シュドゥヴ・セッド・ノー」「ティアドロップス・オン・マイ・ギター」「アワ・ソング」「アイム・オンリー・ミー・ホエン・アイム・ウィズ・ユー」はデビュー盤収録曲。このアルバムで日本デビュー。
3
SPEAK NOW
2010年。白人、金髪、露出を強調しない健康的なファッションで幅広い年齢層の白人の支持を得た。サウンドも不協和音やディストーションが少ないエレキギターを使い、耳をつんざくことがない。ポップになっても大きな冒険をしないところは安心できるが、ロックファンには刺激がやや少ないだろう。「ミーン」はカントリーポップ。「ザ・ストーリー・オブ・アス」「ベター・ザン・リヴェンジ」はロック。
 
 
SPEAK NOW WORLD TOUR LIVE
2011年。ライブ盤。
4
RED
2012年。うオープニング曲はアコースティックギターが出てこないポップス。「トラブル」「22」「私たちは絶対に絶対にヨリを戻したりしない」の3曲はマックス・マーティンがプロデュースし、他の曲よりもポップになっている。1970年代のシンガー・ソングライターと比べるまでもなく、カントリーの要素は薄くなった。「ザ・ラスト・タイム」はスノウ・パトロールのボーカルと、「エヴリシング・ハズ・チェンジド」はエド・シーランと共演している。
5
1989
2014年。1980年代中盤のシンセサイザーポップ、ニューロマンティクスを2010年代に再現している。エレクトロポップに聞こえないようにしているところが音作りの肝だろう。現代のテイラー・スウィフトファンと、その親世代が安心しそうなサウンドだ。「シェイク・イット・オフ~気にしてなんかいられないっ!!」はアヴリル・ラヴィーンの「ガールフレンド」を意識したような若い曲。この曲と「アイ・ウィッシュ・ユー・ウッド」はバンド演奏に近い。曲ごとにプロデューサーが作曲から演奏まで関わる。マックス・マーティンが半数の曲を制作している。
6
REPUTATION
2017年。「1989」のエレクトロ路線をさらに進め、ほとんどの曲がシンセサイザーとプログラミングによる音で構成される。カントリーポップの代表的女性アーティストというイメージを拒否しようとしていることは明確だ。オープニング曲の「・・・レディ・フォー・イット?」はアフリカ系女性歌手のような曲。「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ~私にこんなマネ、させるなんて」「ゴージャス」「ゲッタウェイ・カー」「ダンシング・ウィズ・アワ・ハンズ・タイド」はバンド編成で録音してもヒットしそうだ。最後の「ニュー・イヤーズ・デイ」だけがアコースティックギターとピアノで演奏される。テイラー・スウィフトがこのアルバムのために書いて載せている文章は重要で、テイラー・スウィフトが成熟した大人の理解力を備えていることが分かる。それは自己の万能感や無謬性を信じることが未熟さの象徴と気付き、人間や社会の多面性を認め、多くの人が未熟であることに無自覚なまま大人になることも理解しながら、自らの生き方の基本を提示している。このような理解に達する人は社会の中の一部だけだ。理解の度合いによって社会から割り当てられる地位が決まり、生活上の利益と比例することによって社会の階層差が生まれる。達しない者が多数であるが故に自己、または自己の帰属集団を上位に引き上げる集合的エネルギーが発生する。引き上げる要素を持たない者は他者の集団を引き下げることで相対的に自己を引き上げる。テイラー・スウィフトがこの文章を載せたきっかけは自分へのさまざまな評判に対する包括的回答だったかもしれないが、載せたタイミングは時勢と共鳴している。

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