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PRIMAL SCREAM

1 SONIC FLOWER GROOVE 1987年。ギター2人、ドラム不在の4人編成。ボーカルのボビー・ギレスピーはジーザス&メリー・チェインのドラムだった。全曲が60年代中期のザ・バーズのように12弦ギターで演奏され、流れるようなメロディーになっている。ボーカルはリラックスして歌い、感情を込めて歌ったり、力んだりしない。キーボードは若干使われるが、曲の中心にはならない。12弦ギターの音色やザ・バーズのイメージからややサイケデリック・ロックの雰囲気があるが、メロディーが明るめなので、聞き手を選ぶような印象はない。日本盤は1994年発売。
2 PRIMAL SCREAM 1989年。ドラムが加入し、12弦ギターが抜けた。ベースがギターに転向し、ギター2人、ベース不在の4人編成。70年代のロックン・ロールのよさと、気だるさの伴うボーカルがうまくかみ合っている。モット・ザ・フープル、特に「メンフィスからの道」を思わせるメロディーが2曲出てくる。ボーカルの歌い方が変わっていても曲のよさが分かるのはすばらしい。前作のような12弦ギターは一切出てこない。
3 SCREAMADELICA 1991年。オープニング曲はゴスペル風女声コーラスを取り入れたロック。2曲目からはエレクトロニクスを大幅に導入し、サックスやパーカッションも使ってテクノ風ロックをやっている。麻薬を使ったときの浮遊感に似た感触があるという。一般的にはそうした感覚をロックで表現すればサイケデリック・ロック、テクノ、ハウスで表現すればアシッド・ハウスと言うが、このアルバムはアシッド・ハウスの影響を受けたロックといえる。「スリップ・インサイド・ディス・ハウス」は13thフロア・エレベーターズのカバー。代表作。
4 GIVE OUT BUT DON'T GIVE UP 1994年。ベース、キーボードが加入し6人編成。ロック・サウンドに戻り、女声ボーカル、ホーン・セクション、オルガン、ピアノ等を使ってソウルに近づいている。サザン・ロックのような豪快さや開き直りはなく、泥臭い黒人のイメージがある。アメリカのシンガー・ソングライターが、過去の人生を振り返って内省的になったようなサウンド。このようなサウンドは主にアメリカのアーティストが出すことが多く、イギリスのバンドでもそれほど多くない。「ロックス」はすばらしい。
    COME TOGETHER 1994年。シングル盤。7曲収録。「カム・トゥゲザー」は「スクリーマデリカ」収録曲。
  DIXIE-NARCO EP 1994年。EP盤。1曲目の「ムーヴィン・オン・アップ」は「スクリーマデリカ」収録曲。「スクリーマデリカ」は10分を超える。
  JAILBIRD 1994年。シングル盤。オリジナル・バージョンと、有名アーティストによるリミックス4曲収録。ザ・ダスト・ブラザーズは現在のケミカル・ブラザーズ。「スウィーニィ2・ミックス」と「ウェザオール・ダブ・チャプター3・ミックス」はアンドリュー・ウェザオールのリミックス。
    (I'M GONNA) CRY MYSELF BLIND 1996年。シングル盤。2曲はライブ。
  THE BIG MAN & THE SCREAM TEAM MEET THE BARMY ARMY UPTOWN 1996年。シングル盤。3曲ともアルバム未収録曲。「ア・ジェイク・スプリーム」は語りのみ。
5 VANISHING POINT 1997年。同名の映画をテーマにしたアルバムだという。「スクリーマデリカ」のようなサウンドではないものの、エレクトロニクスを再び導入し、角の立った鋭い音を作った。「スクリーマデリカ」とは違い、多くの曲がアップテンポで、ロックのビート感や勢いがある。「モーターヘッド」はモーターヘッドのカバー。
  KOWALSKI/STAR 1997年。シングル盤。「96つぶの涙」は?&ザ・ミステリアンズのカバー。13thフロア・エレベーターズ以来2度目のガレージ・ロックのカバー。
  BURNING WHEEL 1997年。シングル盤。ダスト・ブラザーズから改名したケミカル・ブラザーズがリミックスを行っている。ロックとダンス音楽の垣根を下げた立役者。「ハモンド・コネクション」はハモンド・オルガンを使ったインスト曲。
    ECHO DEK 1997年。「バニシング・ポイント」をリミックスした企画盤。リミックスしているのはプライマル・スクリームのメンバーではないが、親しいアーティストだという。
  IF THEY MOVE KILL 'EM-MY BLOODY VALENTINE ARKESTRA 1998年。シングル盤。「ダークランズ」はジーザス&メリー・チェインのカバー。「バッドランズ」はそのインスト・バージョン。
  SWASTICA EYES 1999年。「スワスティカ・アイズ」のリミックス3曲と短縮バージョン。短縮バージョンは4分以下、リミックスの3曲は6、7、8分。
6 XTRMNTR 2000年。邦題「エクスターミネーター」。ロックのハードさとテクノ、ハウスのビートをうまく折衷させた。「アクセラレーター」のイントロはブラック・サバスを思い出させるようなメロディーをノイズの塊で演奏する。アルバムタイトル曲はベースの音が大きく、ダブの手法をとっている。「ビルズ」はボーカルのメロディーがあまりなく、ヒップ・ホップ風だ。「ブラッド・マネー」はジャズ風ホーン・セクションが入るインスト曲。バラエティーに富んだアルバムだ。
  KILL ALL HIPPIES 2000年。「ホエン・ザ・キングダム・カムズ」はダムド、スタイル・カウンシルのポール・ウェラーがギターで参加。「エクスターミネーター」はマッシヴ・アタックがリミックス。「ザ・リヴェンジ・オブ・ザ・ハモンド・コネクション」は「ハモンド・コネクション」の続編。インスト曲。
    MS LUCIFER 2002年。シングル盤。「ミス・ルシファー」のアルバム収録バージョンとリミックス3曲収録。
7 EVIL HEAT 2002年。前作同様にエレクトロニクスを使用しているが、音の詰め込み具合や圧迫感は前作ほどではない。「ライズ」、「シティ」や「スカル・X」はパンク・ロックの雰囲気を残している。ロックとエレクトロニクスの主従関係がそのまま「エクスターミネーター」と「イーヴル・ヒート」の違いになっている。
  AUTOBAHN 66 2002年。シングル盤。「アウトバーン66」のオリジナルとリミックス3曲、ライブ4曲を収録。ライブのうち2曲は日本盤のみという。
    LIVE IN JAPAN 2003年。ライブ盤。
    LET IT SCREAM 2003年。邦題「ダーティ・ヒッツ」。ベスト盤。
    SHOOT SPEED(MORE DIRTY HITS) 2004年。ベスト盤の第2弾。
8 RIOT CITY BLUES 2006年。60年代後半のローリング・ストーンズと70年代前半のグラム・ロックを合わせたようなサウンド。ボーカルは特にローリング・ストーンズとモット・ザ・フープルに近い。エレクトロニクスは使わず、明るめのロックン・ロールで聞きやすい。ハーモニカやバイオリン、ピアノが60年代、70年代らしさを強調する。「カントリー・ガール」収録。
9 BEAUTIFUL FUTURE 2008年。アルバムタイトルが希望に満ちており、そのタイトル曲がオープニング曲にもなっている。明るい曲が多く、前作の雰囲気を受け継いでいる。70年代風ロックン・ロールもそのままだ。歌詞はややとげがある。1967年のフラワー・ムーブメントに対する若干のあこがれが見える。バンド演奏が中心で、エレクトロニクスを取り入れたかつてのサウンドはほとんど面影もない。「オーヴァー&オーヴァー」はフリートウッド・マックのカバー。

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