MONTROSE/GAMMA

  • モントローズはギターのロニー・モントローズを中心とするアメリカのロックバンド。
  • ボーカルはヴァン・ヘイレンに加入するサミー・ヘイガー、ベースはナイト・レンジャーに加入するアラン・フィッツジェラルド、ドラムはハートに加入するデニー・カーマッシだった。
  • 「灼熱の大彗星」「スペース・ステーション♯5」がヒットした。
  • ガンマはモントローズのメンバーを中心に結成されたバンド。シンセサイザーを大きく扱う。

1
MONTROSE

1973年。ギターのロニー・モントローズを中心とするグループ。邦題「ハード★ショック!」。覚えやすいギター・フレーズを次々と生み出すバンド。ロニー・モントローズは元エドガー・ウィンター・グループ。ボーカルはサミー・ヘイガー、ドラムはハートのデニー・カーマッシ。ドライブ感のあるいかにもというアメリカン・ハードロック。「ロック・ザ・ネイション」「スペース・ステーション#5」収録。

2
PAPER MONEY

1974年。ベースが現ナイト・レンジャーのアラン・フィッツ・ジェラルドに交代。キーボードも兼任している。ニック・デカロがメロトロンで参加しているのは意外。インスト曲の「スターライナー」と代表曲の「灼熱の大彗星」のかっこよさは多くの人が認めるところ。

3
WARNER BROS. PRESENTS

1975年。キーボード専任でジム・アルシバーが加入。ボーカルはボブ・ジェームズに交代。「トゥエンティ・フライト・ロック」はエディ・コクラン、「オー!ラッキーマン」はアニマルズのアラン・プライスのカバー。他にカバー1曲。華々しいギターは後退。

4
JUMP ON IT

1976年。ベースのアラン・フィッツ・ジェラルドが脱退して4人編成になった。ダン・ハートマン作曲が2曲。楽曲、アルバムの完成度を上げようとすると、ロニー・モントローズの華麗なギター・ワークは相対的に抑え気味にならざるを得ない。しかし、その完成度は高くなった。最後の曲はドラマティックだ。もう少しバンドが長続きすれば、アメリカン・プログレッシブ・ハード・ロックの一翼を担ったかもしれない。

 
OPEN FIRE/RONNIE MONTROSE

1978年。邦題「未来への天授」。ロニー・モントローズのソロ・アルバム。全曲がインストで、技術を見せつけるのではなく曲の中にギター演奏をとけ込ませる感じ。モントローズのジム・アルシバーがキーボード、アラン・フィッツ・ジェラルドがベース、エドガー・ウィンターも参加。「灼熱の大彗星」のような曲はない。

 
GAMMA1/GAMMA

1979年。ロニー・モントローズが結成したバンド。キーボード奏者を含む5人編成。ベースはアラン・フィッツジェラルド、キーボードはジム・アルシバーで、5人のうち3人はモントローズのメンバー。キーボードはシンセサイザーが中心で、ギターとキーボードをメーンにしたハードロックになっている。当時アメリカではシンセサイザーを駆使したアメリカン・プログレッシブ・ハードロックが注目されており、このアルバムも若干その傾向を帯びている。編曲上の凝った仕掛けは用いておらず、

 
GAMMA2/GAMMA

1980年。ベースとドラムが交代。ドラムはハート、モントローズのデニー・カーマッシ。前作よりもハードになり、キーボードが活躍する曲が増えた。「スキン・アンド・ボーン」はシンセサイザー中心の曲。ストリングスやピアノのような音ではなく、明らかにシンセサイザーというような音を使うので、アダルト・オリエンテッド・ロックのような雰囲気にはならない。

 
GAMMA3/GAMMA

1982年。キーボードが交代。前作と同路線。キーボード中心になってきた。以前はロニー・モントローズとボーカルが中心に作曲していたが、このアルバムでは全曲の作曲にかかわっているのはキーボードだけで、ボーカルはかかわっていない。主導権もキーボードに移りつつある。このアルバムで解散。

 
CONCERT CLASSICS/GAMMA

1998年。ライブ盤。場所の表記はあるが日付の表記はない。ベースとドラムは交代後、キーボードは交代前のメンバーなので「ガンマ2」のころと思われる。「灼熱の大彗星」「未来への天授」もやっている。シンセサイザーのきらびやかで人工的な音が目立つ。

 
GAMMA4/GAMMA

2001年。再結成。キーボード以外は「ガンマ3」のメンバー。アコースティック・ギター、オルガンを使用し、古典的なアメリカのロックをやっている。「レザレクション・シャッフル」はアシュトン・ガードナー&ダイクのカバー。