PENTATONIX

  • アカペラ、ボイスパーカッションによる5人組。男性4人、女性1人。アメリカ出身。
  • 「ダフト・パンク・メドレー」がヒットしている。

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PTX VOLS.1&2

2014年。アメリカで発売されたEP2枚に6曲を追加した日本デビュー盤。アカペラのグループはこれまでにも定期的に登場してきたが、ソウルやヒップホップを基調とするグループが多かった。ペンタトニックスは2000年代以降のエレクトロニクス、ドラムマシン特有のサウンドを本格的に声で再現し、白人音楽、エレクトロ音楽、ダンス音楽を中心にカバーするところが保守層の安心感を生んだ。ボイスパーカッションは事後編集で音を整えているだろうが、声を素材にしていることは聞き取れる。女性を含めた3人がメインボーカルをとり、多くの部分はコーラスがある。「ダフト・パンク・メドレー」は通常の曲と変わらない長さだが、原曲の人気が高いため最大に話題となった。エレクトロ音楽の空気をうまく再現している。イマジン・ドラゴンズの「レディオアクティヴ」はストリングスを使う。追加されている曲はヒット曲のカバーが多く、「レディオアクティヴ」のほか、ファンの「伝説のヤングマン~ウィー・アー・ヤング」、ロードの「ロイヤルズ」、イディーナ・メンゼルの「レット・イット・ゴー」などが収録されている。

THAT'S CHRISTMAS TO ME

2014年。クリスマス曲を集めた企画盤。20曲収録。タイトル曲はペンタトニックスのオリジナル曲。多くの曲でコーラスが多重録音されており、ライブではそのまま再現できない曲が多い。クリスマスに直接は関係のない曲も含まれており、イディーナ・メンゼルの「レット・イット・ゴー」、フリート・フォクシーズの「ホワイト・ウィンター・ヒムナル」のカバーを収録している。山下達郎の「クリスマス・イブ」はアラン・オデイが英訳した歌詞でカバーしており、それをさらに和訳した原曲とは別の対訳がついている。ナット・キング・コールで有名なスタンダード曲の「ザ・クリスマス・ソング」はコルネットを声で再現している。

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PENTATONIX

2015年。ボイスパーカッションとリズムマシンの区別がつきにくくなっているが、声だけで作っていると明言しているので、声のサンプリングも使っているとみられる。多重録音も増え、5人が同時に発する声だけでは再現できない曲も増えている。したがって、アカペラのグループから声だけで音楽を構築するグループに発展したことを示すアルバムと言えるだろう。「ナ・ナ・ナ」「ミスビヘイヴィン」「レフ」「クラックト」「ニュー・イヤーズ・デイ」はアカペラ学校の合唱隊が参加。「シング」もメンバー以外が声で参加している。「プロブレム」はアリアナ・グランデのカバー。

THAT'S CHRISTMAS TO ME DELUXE

2015年。「ザッツ・クリスマス・トゥ・ミー」に5曲を追加したデラックス盤。

PENTATONIX JAPAN SUPER EDITION

2016年。邦題「ペンタトニックス最強盤」。「ペンタトニックス」に「Perfumeメドレー」等を収録。

A PENTATONIX CHRISTMAS

2016年。全曲を新たに録音したクリスマス盤。「神の御子は今宵しも」「メリー・クリスマス、ハッピー・ホリデイ」はゴスペル合唱隊が参加している。「ホワイト・クリスマス」はマンハッタン・トランスファーが参加し、ジャズボーカル曲に近い編曲になっている。

VOL.IV CLASSICS

2017年。ロック、ポップスの名曲をカバー。クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」はブライアン・メイのギターも再現している。ジョン・レノンの「イマジン」はクリスマス曲風に編曲している。アンドリューズ・シスターズの「ブギ・ウギ・ビューグル・ボーイ」はラジオから聞こえるようなお約束の加工をしている。「ジョリーン」は原曲を歌っているドリー・パートン本人がメインボーカルを取っている。「ナ・ナ・ナ」収録。