WHITESNAKE/DAVID COVERDALE

  • ディープ・パープルのボーカルのデイヴィッド・カヴァーデイルが結成したバンド。メンバー交代多数。
  • 「セインツ・アンド・シナーズ」まではディープ・パープルのサウンドを引き継いだハードロック。
  • 「スライド・イット・イン」「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」「スリップ・オブ・ザ・タング」はアメリカを意識したMTVロック。
  • 代表作は「サ^ペンス・アルバス・白蛇の紋章」、代表曲は「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」「イズ・ディス・ラヴ」「フール・フォー・ユア・ラヴィング」「スティル・オブ・ザ・ナイト」。

 
WHITESNAKE/DAVID COVERDALE

1977年。邦題「ホワイトスネイク」。ディープ・パープルのボーカル、デイヴィッド・カヴァーデイルのソロアルバム。ホーン・セクションや女声コーラスが入るソウルと、ディープ・パープル風の曲があるが、ソウル風の曲が多いようだ。このアルバムをハードロックと思う人は少ない。「ホワイトスネイク」はハードロック。ドラムはサイモン・フィリップス、ベースはロジャー・グローヴァー。

 
NORTHWINDS/DAVID COVERDALE

1978年。邦題「嵐の叫び」。前作同様、ホーン・セクションと女声コーラスが入る。個々の曲は前作よりもいい曲が多い。「ブレイクダウン」はデイヴィッド・カヴァーデイルのソロアルバムでは最もハード。

 
SNAKEBITE

1978年。ディープ・パープルのボーカル、デイヴィッド・カヴァーデイルがギター2人、キーボードを含む6人編成のバンドを結成。ギターはミッキー・ムーディーとバーニー・マースデン、ベースはニール・マーレイ。8曲入りEP。4曲は「嵐の叫び」収録曲。「ハート・オブ・ザ・シティ」収録。

1
TROUBLE

1978年。キーボードがディープ・パープルのジョン・ロードになった。ほとんどの曲がハードロックになり、ベースのニール・マーレイの実力が際だつ。ジョン・ロードはディープ・パープル時代と同じオルガン中心。ソウル風の曲はなく、ホーン・セクションや女声コーラスはない。「デイ・トリッパー」はビートルズのカバー。

2
LOVEHUNTER

1979年。邦題「ラヴ・ハンター」。ホワイトスネイクでもディープ・パープルと同じようにオルガンを弾くジョン・ロードが、ディープ・パープルとの違いを見えにくくしている。いないほうがバンドの個性を出せる。違うバンドであることを認識させる演奏はベースのニール・マーレイだけだ。「アウトロー」のボーカルはギターのバーニー・マースデン。

 
WHITESNAKE LIVE AT HAMMERSMITH

1980年。ライブ盤。6曲のうち2曲はディープ・パープルの曲。「ラヴ・ハンター」の曲はない。日本のみの発売。

3
READY AN' WILLING

1980年。邦題「フール・フォー・ユア・ラヴィング」。ドラムがディープ・パープルのイアン・ペイスに交代。バンドのサウンドの中心がボーカル、ギター、ベースになってきている。ジョン・ロードがおとなしくなってきた。アメリカで初めてヒットしたアルバム。「ブラインド・マン」はデイヴィッド・カヴァーデイルの「ホワイトスネイク」収録曲の再録音。全米90位。「フール・フォー・ユア・ラヴィング」は53位。

 
LIVE....IN THE HEART OF THE CITY

1980年。ライブ盤。「フール・フォー・ユア・ラヴィング」までの曲を演奏しており、全曲がホワイトスネイクの曲。イギリス、ロンドンのハマースミスで録音されているので、日本では同じ場所のライブが1年で2枚も出ている。曲の重複は「カム・オン」のみ。「ラヴ・ハンター」の途中でギターソロ。全米146位。

4
COME AN' GET IT

1981年。曲がコンパクトになり、ボーカルも実力を誇るような歌い方は減っている。ソウルやブルースから離れつつある。全米151位。

5
SAINTS & SINNERS

1982年。前作と同路線。「クライング・イン・ザ・レイン」「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」収録。この後解散。

6
SLIDE IT IN

1984年。ギターの1人とベースとドラムを入れ替えて再結成。ドラムはレインボーのコージー・パウエル。ハードロック寄りの曲が目立ち、「孤独の影」「愛の掟」などは新しい傾向の曲だ。

SLIDE IT IN

1984年。タイガース・オブ・パンタンのジョン・サイクスがギターを差し替え、曲順を入れ替え、サウンドをやや変更したアメリカ盤。ハードロック・ブーム到来によりヒット。全米40位、200万枚。

7
WHITESNAKE

1987年。邦題「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」。キーボードが抜け、ギター、ベース、ドラムが交代。ギターはジョン・サイクス、ベースはニール・マーレイ、ドラムはエインズレー・ダンバー。4人編成で、レインボーのキーボードのドン・エイリーがゲストで参加している。オープニング曲の「クライング・イン・ザ・レイン」と「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」は「セインツ・アンド・シナーズ」収録の曲を再録音。他の7曲はデイヴィッド・カヴァーデイルとジョン・サイクスの共作。キーボードを80年代風にし、ギターをハードに弾くことでサウンドの大きな転換を図り、曲も大きくアメリカ寄りにした。80年代のハードロック・ブームでボン・ジョヴィ、デフ・レパード等に次ぐ特大ヒットとなり、ヘアメタル、MTVロックの代表としてボン・ジョヴィビと並び称されるようになった。ジョン・サイクスの貢献が大きい。全米2位、800万枚。「スティル・オブ・ザ・ナイト」は97位、「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」は1位、「イズ・ディス・ラヴ」は2位、「ギヴ・ミー・オール・ユア・ラヴ」は48位。

 
1987 VERSIONS

1987年。「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」の別バージョン。日本のみの発売。「スライド・イット・イン」収録の「孤独の影」の別バージョンと、日本未発表曲2曲、「スライド・イット・イン・アメリカン・リミックス」収録の「ニード・ユア・ラヴ」の別バージョンを収録。「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」はハートのドラムのデニー・カーマッシ、ダン・ハーフ等のセッション・ミュージシャンが録音している。イントロからギターが入っている。それ以外の4曲は「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」のメンバーで録音し、サウンドも「サーペンス・アルバス・白蛇の紋章」の路線。「ニード・ユア・ラヴ」はリトル・ジョン・ウィリーのカバー。

8
SLIP OF THE TONGUE

1989年。ギターはスティーブ・ヴァイが演奏。ギターのメロディーの上がり下がりが激しく、これまでのどの曲を演奏しても曲調に合わないであろう演奏だ。キーボードも使い方がやや軽薄だ。「フール・フォー・ユア・ラヴィング」は再録音。全米10位。「フール・フォー・ユア・ラヴィング」は37位、「ザ・ディーパー・ザ・ラヴ」は28位、「ナウ・ユアー・ゴーン」は96位。この後2度目の解散。

WHITESNAKE'S GREATEST HITS

1994年。ベスト盤。全米161位。

9
RESTLESS HEART

1997年。2度目の再結成。ギターはヴァンデンバーグのエイドリアン・ヴァンデンバーグ、ドラムはデニー・カーマッシ。キーボードを含む5人編成。エアプレイのトミー・ファンダーバーグがゲストで参加している。70年代のサウンドに近く、ギターだけが80年代風に弾かれる。女声ボーカルが入る曲はソウル風。全体的にヘアメタルの装飾を取ったような作風。前半はデイヴィッド・カヴァーデイルの一人舞台。ヨーロッパと日本では発売されたが、アメリカではレコード契約ができず発売されなかった。

STARKERS IN TOKYO

1997年。デイヴィッド・カヴァーデイルとエイドリアン・ヴァンデンバーグのアコースティック・ライブ。この後3度目の解散。

10
GOOD TO BE BAD

2008年。3度目の再結成。

11
FOREVERMORE

2011年。

 
INTO THE LIGHT/DAVID COVERDALE

2000年。デイヴィッド・カヴァーデイルのソロアルバム。デヴィッド・ボウイ、シルバー・コンドルのギター、アール・スリックが参加し、曲もアール・スリックとデイヴィッド・カヴァーデイルと共作またはデイヴィッド・カヴァーデイル単独の作曲が多い。ドラムはデニー・カーマッシ。「レストレス・ハート」に似たサウンドだが、バンドではないので楽器演奏に派手さはない。ただ、ハードロックの曲は残しており、ホーンセクションや女性コーラスも入れずにバンドサウンドだけでソウル風の曲を入れているところは、ハードロックに未練が残っているように見える。

LOVE IS BLIND/DAVID COVERDALE

2000年。シングル盤。