VIRGIN RECORDS

  • ヴァージンレコードが2013年に設立40年を迎え、テーマごとに3枚組CDを発売。

1
LOSING OUR VIRGINITY:THE FIRST 4 YEARS '73-'77

2013年。マイク・オールドフィールドの「チューブラー・ベルズ」で始まり、プログレッシブロック、カンタベリーミュージックを中心に収録。マイク・オールドフィールド、ファウスト、ゴング、カン、キャプテン・ビーフハート、ロバート・ワイアット、ハットフィールド&ザ・ノース等は2曲収録。

2
NEVER TRUST A HIPPY:PUNK&NEW WAVE '76-'79

2013年。パンクとニューウェーブの曲を集めているが、1枚目の前半はレゲエが連続するところが他の企画盤と違うところだ。レゲエがパンクの素地を作ったという解釈を、収録曲順で示している。セックス・ピストルズのほか、XTC、フライング・リザーズ、メンバーズ、スキッズ、モーターズ等、イギリスのパンクの6番手から10番手のバンドを収録。ジョン・ダウイーの「ブリティッシュ・ツーリスト」、ジェーン・エア・アンド・ザ・ベルベダーズは日本盤自体が珍しいのではないか。

3
NEW GOLD DREAMS:POST PUNK&NEW ROMANTIC '79-'83

2013年。パブリック・イメージ・リミテッド、ジャパン、OMD、シンプル・マインズ、カルチャー・クラブ、ヒューマン・リーグ等のニュー・ロマンティクスを中心に選曲。有名アーティストが多く、ヴァージン・レコードの全盛期とも言える。「ニュー・ゴールド・ドリーム」のタイトルはシンプル・マインズの曲名から。

4
METHODS OF DANCE:ELECTRONICA&LEFTFIELD '73-'87

2013年。プログレッシブロック方面のアーティストが始めた電子音の導入からニュー・ロマンティクスの隆盛を概観する。最初の3曲はファウスト、エドガー・フローゼ、カンとプログレッシブロック系が並ぶ。「メソッズ・オブ・ダンス」はジャパンの曲名から。1枚目は80年ごろまでのダンス音楽黎明期、2、3枚目はシンセサイザー等によるダンス音楽の全盛期を扱っている。80年代的ダンス音楽が87年ごろに終わり、88年ごろから別の次元に入るということを示唆する時代区分は、的確だろう。

5
FASCINATING RHYTHMS:SOUND SYSTEMS&DANCEFLOOR

2013年。このシリーズの「「ファースト・4・イヤーズ」から「メソッズ・オブ・ダンス」までは原題に年代が含まれている。この「ファッシネイティング・リズムズ」のみ年代が限定されていないが、邦題は独自に「1988ー2013」を付け加えている。80年代以前のダンス音楽と90年代以降のダンス音楽の違いは、リズムやビートを構成する音がバンドサウンドか電子音かであり、バンドサウンドを伝統的楽器と解釈すればクラシックやジャズにも適用できる。伝統的楽器と電子音の違いはそのまま音の違いとして現れ、シンセサイザー、サンプラー、音楽ソフト等の電子機器の発達は新しいポピュラー音楽の創造を促す。このシリーズでは、その萌芽を80年代末のデトロイト、シカゴのクラブミュージックに求めている。